Sunday, May 16, 2010

初級社会学 102: 多様性



前回はちょっと興奮気味で書きましたが、「人種」のお話でしたね。今日の「初級社会学 102」では "Diversity" 「多様性」のお話をしますね。

では、「多様性」とは何でしょうか?

  「社会学のうえで、多様性は社会の変化と発展に、欠く事の出来ない要素だとみる事が出来る。歴史上の現象を紐解けば、交通の発達や何等かの要因によって、様々な思想・宗教・哲学・民族・人種が入り乱れて存在した地域には、必ずと言って良い程の社会的な変革が発生している。」
  「しかしこれらは単純に混じれば良いかというとそうではなく、各々の民族が確固たるアイデンティティを維持しながら相互に尊重する事で、最大の変化を促す傾向が歴史上の現象に見て取れる。これは一方の民族が他方を否定し排斥するに留まった場合、文化交流による価値観や意識の改良が進まないためであろう。」


と、ウィキペディアをクリックすると出てくる。分かり易く簡潔に定義されてますね。ワタクシ個人的にも、大体こんな感じだろうと思います。

もう既に明らかな話ですが、ワタクシたちの世代では、この「多様性」への柔軟な対応がジャパニーズ個人の人生及び地域・企業・国家としても重要な鍵になっています。生き残るためには、このトピックは避けては通れないですね。実際にグローバル市場においては、こうゆう統計もあるし、そりゃ対応が早ければ早いほど立ち直りも早くなるでしょ。






じゃあ、どうやったら「柔軟な対応」って出来るの?

ワタクシ、個人的な経験からの意見を言うと「人の否定やダメ出しはしない」。これがスタートです。心理学的に言うところの「認知」がされないと、人間は寂しさで死に至ることもあります、極論ですが。そして、一部の人は「そんな奴は甘い」とド根性精神論で話題そのものを振り切ろうとしますが、多分その価値観はもう使えないご時世になってきてると思います。精神が弱いとかどうとかではなくて、そういう生き物なんだと思います。

なので具体的なアクション第一歩は、「人のいいと思うところを口に出して、尊重する」です。相手を出来るだけありのままで受け入れて「認知」して、そこから人間関係を築きます。そうすることで、異なる意見や価値観を受け入れる事が容易になり易くなります。そこで初めて「あなたはこう言うけれど。ワタシはこう思います」と反対意見や異なる価値観を投げかけても、「なるほど」となっていきます。ただ、これ以外と簡単じゃないです。

多くのジャパニーズの間では、「この人の為だと思って、叱るんだよ」という価値観が多勢を占めている現状があります。一理ありますね。では、「この人のことを思っているなら、褒めよう」も成り立ちます。が、これは結構レアなケースです。お世辞や社交辞令はあちらこちらから聞こえてきますが、リアルな「褒め」はあまり耳にしませんね。

これは多分、ほとんどの方がシャイスタイルでいるため「陰口をたたく」と一緒で、本人がいないところで「褒め口をたたいている」と思われます。でも、これは「他人による評価や社会的な信用」にはつながるかもしれないが、フェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションにおいて必要なものは、話し相手の目を見て、意見を交換することですね。





ワタクシもこうやって書いてますが、対人関係でのトラブルを多々経験しています。特に日本国内では、ときに話し相手へ「非常識な奴」となって受け取られることがありました。これは完全に自分の力不足が原因でしたが、実際に帰国子女などを中心に「考え方がズレてる」という理由で、学校や職場で予想外の不当な扱いを受けたことがある人は多いと思います。

「あなた」と「あなた以外の人」はもちろん別の人間です。同じ価値観を共有していません。こういったご時世での大前提ですが、所属する文化や宗教などが違えば「常識」も違ってきますね。多様な人々が共存することは、多様な価値観も共存することです。もう、こういった「異なる価値観を持った人たち」を排除すること(クサイものには蓋をする的な考え)は、選択肢には残っていません。ここですね、何とかしていきたいのは。「多様性への寛容」と「ノーと言える自分」のバランス必要ですね。



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