Monday, November 16, 2009

世界動向入門 103B: Dead Aid (無駄な援助)


以前の記事「世界動向入門 103A: アフリカの今」からの続きです.


ダンビサ・モヨ

僕は,この「Dead Aid (無駄な援助)」の著者である Dambisa Moyoダンビサ・モヨ)の言い分にすごく強い共感を持った.やっとこういった人がグローバルステージの表舞台に出てきたのかと思うと,かなり頼もしく思えるし,もっとこうゆう人や意見が世の中に出てきてほしい.

youtube で彼女がテレビ出演している様子が見れます.もし英語が理解できなくても,彼女の話し方から伝わるものはあると思います.
1.
on Bloomburg, 3/26/2009
2.
at Oxford Literacy Festival, 4/17/2009
3.
ノルウェーのニュース番組,司会者と政治家, 4/18/2009


犠牲なのか協力なのか

この類の声は,僕が中南米やインドに滞在しているときに頻繁に耳にしたフレーズ,「我々は彼らの内政干渉に対してノーと言わなければならない」に似ている.(ここで言う「我々」とは現地の農民や労働者などの「人」,そして「彼ら」とは資本主義的なヒトやモノなどの「システム」.)

こういった感じのグローバリゼーションの問題を僕なりに解釈したら,「自分たちのことは自分たちでするから,とにかくほっといてくれ.どうせお前たちは”援助”とか言ってるけど,要は我々の土地の資源を奪って金にするのが目的なんだろう」となります.

でもここで思うのが,僕たちの国が繁栄できてるのは,こうゆう地域や人たちの・・・ 犠牲と呼ぶのか協力と呼ぶのか,そういった関係性の上で成り立ってる.だから,一つの問題を見て全体を否定することって,日々の生活の基礎までも否定してしまうことになるので,かなり複雑な気持ちです.


ニカラグアでの違和感

話は戻って「Dead Aid (無駄な援助)」ですが,僕も以前から「先進国」が「発展途上国」に”施す”金銭援助の実態にいっぱいクエスチョンを持っている.その主な原因の一つに,中米コスタリカに滞在中の2003年,隣国ニカラグアへ社会問題の研究で訪れ
た時の経験がある.

僕たちはまず,ニカラグア首都マナグアの貧困地域で井戸掘り活動などしている日本の国際開発機構 JICA のオフィスへ出向き,担当官へインタビューしたりした.また今度は現場で従事している,あるアメリカ人
青年団体メンバーたちと,ニカラグア人コミュニティーの家々を建てるのを手伝ったりして一緒に動いた.

正直なところ,そのとき僕は何か違和感を感じていた.

実際に現地では,援助する側とされる側の両方から「いい援助の形とは何か?」が議論されていた.それは,「裕福な人にとって,お金や中古の服や靴などの寄付が”良い事してる”的な自己満足で終わってて,逆に現地の人には”待ってれば貰える”的な依存精神を植えつけているだけ.だから逆効果じゃない?」って考え方があった.

あともう一つ,宗派とかは知らないけど,やっぱり「善いことをして神様の教えを広める」な感じのクリスト教の普及活動の思惑があるんじゃないかと,なんとなく感じてたし,それを感じる度,どうしてもわずかながら拒絶反応している自分がいたのにも気づいた.

とにかくそのときの僕たちは,彼らに服も靴もお金も何もあげなかった.だけど,水路用の溝を掘ったり,家の基礎になるブロックを積み上げたり,資材を運んだりと,彼らニカラグア人たちと一緒になって汗を流した.

これは僕たちが,「物を与えるよりも,生きていく術を教えるほうがいい」という,長期的な考え方に基づいて動いたから.

ただしこれも2週間っていうスケジュールの中でのスポット的な動きだったし,やっぱりそこに対しても思いは複雑だった.自分はバスで移動ができる立場で,彼らはその土地の人たち,って.「よそ者がちょこっと立ち寄って,ちょいちょいって何かして,うれしそうに帰っていった」ってだけじゃないか?って.一つ一 つのアクションに対して,選択肢が有るか無いかで大きな違いを感じて,かなり心が揺さぶられた.


コミュニケーション

大阪の郊外住宅地育ちの僕にとっては,この様な経験の積み重ねが生きていく上で大事であると思い行動してきている.こういった価値観を持ち合わせた人たちがドンドン繋がれば,今までの価値観でしか物事を図れない人生観が多くを占める世界で,次世代の価値観と,更なるグローバルな社会デザインに繋がると信じて,今はトーキョーコンクリートフォレストで生きている.

なので,とりあえずは... ビバ!異文化間コミュニケーション!

見聞が有るか無いか,経験が有るか無いか,コミュニケーションできるかどうか,感情移入できるか否か.こういった部分は,
現在進行形で僕が直面している母国への再適応化プロセスでも重要だと思っている.

ただ,その前に僕はもっと人との付き合い方がスムースに出来る様に,「空気を読める」様に,もっと順序立てて物事進めれるようになるのが課題.

それぞれがそれぞれのユニークな経験や価値観を持ちよって,回りの人たちと円滑にコミュニケーション取れた方が,生きていくの充実しますもんね.

はい,それじゃあ共にそれぞれのフィールドでがんばって行きましょう! 

we just go by genki genki!!





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